ポスター発表選奨受賞のお知らせ(日本音楽知覚認知学会2024年度秋季研究発表会)
正田ゼミ3回生の前田依泉さんが,ピアノ専攻修士課程の小濱祥歩さんと共同で取り組んだ研究について,日本音楽知覚認知学会2024年度秋季研究発表会(神戸大学鶴甲第2キャンパス)でポスター発表を行い,会場投票によりポスター発表選奨を受賞しました。
受賞対象の発表
ピアノ変奏曲の印象評価における全体評価と部分評価の関係
発表者:前田依泉,小濱祥歩,正田悠
日本音楽知覚認知学会2024年度秋季研究発表会(http://jsmpc.org/archives/meetings/2024a/)
学会賞受賞者
本研究では,W. A. モーツァルトとF. リストによる曲想の異なる2つのピアノ変奏曲を対象に,主題と変奏の各部分に対する印象評価が,楽曲全体に対する印象評価とどのような関連にあるかを調べた。変奏曲の各部分と曲全体をそれぞれ聴取し,14 の形容語を用いたリッカート評定を行った結果,楽曲全体を通して中核となるような印象(例えば,モーツァルトの「快活」やリストの「超越」)については,その印象を強く喚起させる部分が全体評価に関係することが示された。また,「感動」のような総合的な印象は,部分評価よりも全体評価の方が全体的に高く評価される傾向にあった。今後,時々刻々と変化する音楽の中で,楽節等の曲のまとまりによって,どのように演奏全体の印象が形成されるのか,その認知的メカニズムの探究が求められる。
▲発表の様子
▲受賞の写真(左から谷口会長,前田さん,正田講師)
(正田 悠)
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